雨季のバリ島観光は何月に行くべき? 雨季ならではの観光情報&服装ガイド
いつ行っても魅力がいっぱいのバリ島は、1年を通じて楽しめるリゾート地です。
南国特有の「雨季」があるため、その時期は旅行者が減りますが、比較的リーズナブルな価格で旅行を楽しむことができるのが大きな魅力です。まさに雨季は、バリ島旅行の「狙い目」といっても過言ではありません。
しかし、雨が多い時期のため、「実際に現地で観光を楽しめるのか」という点は気になるところです。
そこで今回は、「雨季のバリ島旅行で気になる現地の気候」「フルーツや伝統芸能、絶景など、雨季ならではの観光情報」「雨季に適した服装」について紹介します。
[1/2ページ]
バリ島の雨季は11月〜3月。ツアー料金も比較的安く混雑が落ち着いた1月〜2月がおすすめ
バリ島の雨季は、11月〜3月です。
バリ島といえば、雨の少ない乾季ばかりがクローズアップされがちですが、雨季にも魅力はたくさんあります。
まずは、バリ島の気温、降水量についてまとめた以下の表をご覧ください。
最低気温 ℃ | 最高気温 ℃ | 降水量 mm | |
---|---|---|---|
1月 | 25 | 31 | 285.2 |
2月 | 25 | 31 | 229.8 |
3月 | 25 | 31 | 124.5 |
4月 | 25 | 31 | 86.4 |
5月 | 25 | 30 | 45 |
6月 | 24 | 30 | 29.1 |
7月 | 24 | 29 | 23.8 |
8月 | 24 | 29 | 10.1 |
9月 | 24 | 30 | 19.4 |
10月 | 25 | 31 | 65.6 |
11月 | 25 | 31 | 101 |
12月 | 25 | 31 | 188 |
雨季と聞くと、日本人はどうしても「梅雨の天気」をイメージしてしまいがちです。
しかし、バリ島の雨季は日本の梅雨とは全く異なり、スコールと呼ばれる「短時間の大雨」がほとんどです(スコールの対策については後述します)。
そのため、一日のどこかで雨が降っても1~2時間でやんで、その後は快晴ということも多く、観光もアクティビティも問題なく楽しめます。
しかも、ギラギラと一日中太陽が照りつける乾季と違って、雲の多いこの時期は比較的過ごしやすいということも大きなメリットです(雨季に適した服装については後述します)。
さらに、一般的には「オフシーズン」として扱われるため、航空券やツアーの価格も「オンシーズン」の乾季に比べると安く、お得に旅行を楽しむことができます。
雨季のベストシーズンは何といっても1月です。
バリ島はお正月を過ぎればオフシーズンとなり、航空券やツアーの価格が下がります。それに加え、雨季は「トロピカルフルーツの美味しい季節」でもあります。
1月は特にたくさんの種類のトロピカルフルーツが旬を迎えるため、まさに雨季のベストシーズンといえるでしょう。
次では、トロピカルフルーツ情報を含め、雨季ならではの観光スポットについて、詳しく紹介します。
バリ島の雨季は、フルーツと伝統芸能、そして絶景を楽しむ
トロピカルフルーツが旬を迎える雨季。現地で食べたいおすすめフルーツ7選
日本では手に入りにくいトロピカルフルーツを思う存分食べられるのも、南国旅行の大きな魅力の一つ。バリ島の雨季は、そのトロピカルフルーツが、特に美味しい時期でもあります。
雨がザーッと降って、その後は晴天という雨季特有の気候は、植物の成長を助けます。
その恩恵をたっぷりと受け、大きく甘く育ったトロピカルフルーツがたくさん収穫される雨季は、美食家たちが待ちわびていた季節といえるでしょう。
それではさっそく、バリ島で人気のフルーツを7つ紹介します。
- マンゴー(ウルシ科・バリ島ではマンガと呼ばれる)
さまざまな種類があり、「世界三大美果」の一つともいわれています。
11月〜2月頃にシーズンを迎えます。
日本、フィリピン、タイ、台湾などでも食べられますが、「インドネシア産のものが最も味がよい」と評価する人も多いようです。日本と違い、とてもリーズナブルな価格で市場に出回っています。 - マンゴスチン(フクギ科・バリ島ではマンギスと呼ばれる)
「世界三大美果」の一つで、「果物の女王」との異名を持ちます。
1月〜2月頃にシーズンを迎えます。
果肉は乳白色で、上品な甘さと爽やかな味わいが特長。手で簡単にむけるので、スナック感覚でどこでも気軽に食べられます。 - ドリアン(アオイ科)
「果物の王様」と呼ばれるドリアン。
10月〜2月頃にシーズンを迎えます。
日本ではあまりお目にかかることがありませんが、インドネシアでは最もポピュラーなフルーツで、シーズンには市場やスーパーのみならず道端でも売られます。 - パパイア(パパイア科)
バリ島では1年中楽しめるフルーツです。
そのままでも美味しく食べられますが、ジュースとして楽しんだり、サラダ(青パパイアと呼ばれる未熟果を使う)など料理にも使われたりしています。
インドネシアでは「パパイアは便秘のときにおなかの調子を整えてくれる」ともいわれています。 - ドラゴンフルーツ(サボテン科・バリ島ではブアナガと呼ばれる)
トロピカルフルーツの代表格として不動の人気を誇るドラゴンフルーツ。
バリ島では果肉が濃いピンク色のものが主流です。
11月〜3月頃にシーズンを迎えます。
さっぱりとして飽きのこない味わいで、非常に栄養価の高いフルーツとしても有名です。 - パッションフルーツ(トケイソウ科・バリ島ではマルキッサと呼ばれる)
11月〜3月頃にシーズンを迎えます。
半分に切ってスプーンですくって食べるという手軽さも人気の理由の一つです。
中にはギッシリと種が詰まっていますが、そのまま食べてしまっても問題ありません。
甘い香りと独特の酸味が特長ですが、「酸っぱいのが苦手」という方は、皮にシワが出ている熟したものを選びましょう。 - スターフルーツ(カタバミ科・バリ島ではブリンビンと呼ばれる)
カットすると断面が星形になる、人気のトロピカルフルーツ。
11月〜2月頃にシーズンを迎えます。
みずみずしくさっぱりとした味わいが特長。熟するに従って、緑色から黄色に変化します。
やや緑色の部分が残っているくらいが食べ頃です。
以上、雨季のバリ島で絶対に食べたいトロピカルフルーツの魅力を紹介しましたが、バリ島には、この他にもあなたの舌を喜ばせてくれる絶品のグルメが数多く存在します。
バリ島の芸能を楽しむ。本格バリ舞踊鑑賞のおすすめスポット3選間
「雨季でもバリ島らしい観光をしっかり楽しみたい」という方におすすめしたいのが、バリ舞踊鑑賞です。
室内のステージで鑑賞できるものが多いため天気に左右されず、中には極上のインドネシア料理に舌つづみを打ちながら楽しむことができるレストランもあります。
南国の風とバリ島の歴史を肌で感じながら観るバリ舞踊は、映像や写真では決して得られない、本物ならではの迫力と感動があります。
バリ舞踊は、観光地などで主に演じられる「バリバリアン舞踊」と、寺院などでの奉納舞「ワリ舞踊」「ブバリ舞踊」として古くから演じられているものとに分けられます。
バリ島の人たちはとても信仰心があつく、奉納舞はすべて、カジャと呼ばれる聖なる方角(アグン山のある北)に向かって演じられます。
観光客に人気があるのは鑑賞用の「レゴンダンス」と「ケチャックダンス」「バロンダンス」などです。
バリ舞踊と聞いて多くの人が頭に思い浮かべるイメージに一番近いのが、このレゴンダンスではないでしょうか。
もともと宮廷舞踊として作られたもので、華やかな衣装と装飾品をまとった美しい女性が幻想的なガムラン音楽に合わせて踊ります。最初に出てきて一人で舞う「チョンドン」と呼ばれる踊り子が一番の花形で、観客を一気に物語の世界へと引き込みます。
同じく人気の「ケチャックダンス」ですが、こちらはレゴンダンスとは全く異なる雰囲気を持ちます。レゴンダンスがしなやかな女性の舞踊であるのに対し、こちらは力強い男性の舞踊です。
呪術的な意味を持つ踊りで、音楽はなく、大人数の男性が「チャッ、チャッ」という叫びを繰り返しながら、観客を独特なリズムと迫力で魅了します。
続いて、おすすめの公演会場を紹介します。どれも天気に左右されないところばかりなので、ぜひ足を運んでみてください。
- ウルワツ寺院
ケチャックダンスの一番人気は、やはりウルワツ寺院でしょう。ケチャックは、タナロット寺院などさまざまなところで上演されていますが、ウルワツ寺院では人数も多く、迫力満点のケチャックが鑑賞できます。
晴れていれば、夕日も一緒に鑑賞できるのもうれしいところ。
雨天時でも屋根付きのステージが用意されているので、いつでも安心して楽しめます。 - ウブド王宮
毎日、日替わりでバリ舞踊の定期公演が行われているウブド王宮。
夕方頃になると、路上でチケット販売が始まります。公演によって若干値段が異なりますが、どの売り子から買っても値段は同じです。
雨天時は、会場からすぐの場所にある集会場での公演となりますが、野外で見るのとはまた違った雰囲気を楽しむことができます。 - Kemangi Restaurant(クマンギレストラン)
美味しいインドネシア料理やイタリアンを楽しみながら、バリ伝統のレゴンダンスを楽しむことができます。
ショーの後は踊り子さんと記念撮影もできるので、まだバリ舞踊を一度も見たことがない初心者の方にもおすすめです。
雨季ならではの景色を楽しむ。幻想的な雨上がりの風景
雨季には、普段見ることのできない「幻想的な風景」が眼の前に広がります。
雨季のバリ島は、草木がたくさんの雨を浴びてキラキラと輝き、島全体が言葉には表せないほどきれいな緑に包まれます。とりわけ、雨が降った後の幻想的な風景は素晴らしく、それらを写真に収めることも雨季のバリ島旅行の大きな楽しみの一つです。
観光で人気のライステラスですが、雨の降る中で眺めると、いつも以上に緑が鮮やかに映え、心が癒やされます。
雨上がりの夕暮れ時も忘れてはなりません。大気が雨の水分をたっぷり吸い込み、そこから差し込む光は言葉にならないほどの美しさです。赤く染まる空とも相まって、まるで水彩画を見ているような気持ちになります。
運がよいと雨上がりに虹を見ることもできます。
虹を見るには雨と太陽が欠かせません。特に、土砂降りの雨、スコールが上がった後に見ることができるチャンスが訪れます。
「晴れ→雨→晴れ」という、虹を見るための好条件といわれる天候になる雨季は、バリ島で「きれいな虹を見た」という声が至る所で聞かれます。
雨季にしか見られないサプライズの一つとして覚えておくと、旅行をより楽しいものにしてくれるのではないでしょうか。
【コラム】雨季の水害情報(洪水や浸水など)を確認する方法
雨季でも十分楽しめる魅力いっぱいのバリ島ですが、洪水、浸水、土砂災害などが発生することもあります。しかし、洪水が起こってもほとんどが一時的なもので、雨がやめば嘘のように水が引いていきます。
災害が起こる地域も限定されており、日本人が多く訪れるビーチ側の地域は土砂災害などが発生しにくいため、あまり心配する必要はありません。
スマホやテレビなどで事前に天気予報(Weather Undergroundなど)を確認してから外出するのが一番ですが、バリ島の天気は急変することが多いため、雨対策をきちんとしてから出かけるようにしましょう。
また、突然の大雨で交通渋滞が発生することがありますので、一日がかりで行くようなツアーや、カーチャーターでの観光は、天候のことを加味し、余裕を持って計画するようにしましょう。
※掲載画像はイメージです